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オルセー美術館③

○○様式とか、○○派という言葉は、後の人が付けることが多いのですが、「印象派」は自ら名づけたようなものです。1874年に開かれた第一回印象派展にモネは「印象~日の出」という作品を出品していますが、この展覧会を見た批評家が「何だ、単なる印象を描いている画家の集まりではないか」と酷評します。それを逆手にとったモネらは「そうだ自分達は印象派だ」と開き直り、印象派という呼び名が定着しました。

印象派は「光の捉え方が違う」と前回書きましたが、太陽の高さや水蒸気によって刻々と移り変わっていく光や大気の瞬間をキャンバスに捉えようとしました。ですから、その筆致は荒く、当初は「未完成の壁紙」などと揶揄されることもしばしばでした。でも、印象派は決して場当たり的に描いていたわけではありません。モネなどは、同じ対象を、時間を変え、季節を変え、あるいは天候の異なる日に、何度も何度も繰り返し描き、光の当たり方が対象に与える印象を研究しています。さらには、太陽が水に反射する効果を捉えるために、アトリエ船を造って、セーヌ河に浮かべた船の上で制作もしています。単なる印象をささっと描いた要領のよい画家ではなく、印象派は本当は研究熱心だったのです。

モネは『ルーアン大聖堂』を、同じ構図で30点以上も描いており、オルセー美術館にはその内の4点が展示されています。

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